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健康経営優良法人2025の認定動向と新設制度のポイント解説

健康経営優良法人2025の認定動向と新設制度のポイント解説

2025年6月2日 健康経営

中小企業が取り組む「社員の健康を大切にする経営」

従業員の健康管理を経営の一部として捉える「健康経営」が、今や全国の中小企業で広がりを見せています。
企業として持続的に成長していくためには、働く人の心身の健康を守ることが何より大切――そんな考えが当たり前になってきた今、「健康経営優良法人」への認定を目指す企業が年々増えています。
今回は、2025年版の健康経営優良法人認定制度について、特に中小企業に焦点を当てながら、最新の動向や新設された制度の内容、評価基準のポイント、実際の取り組み事例などを解説していきます。 

健康経営優良法人認定制度とは?2025年の全体像をおさらい

健康経営優良法人認定制度とは?2025年の全体像をおさらい
健康経営優良法人の認定制度と2025年の制度の全体像

「健康経営優良法人認定制度」は、社員の健康づくりに積極的に取り組んでいる法人を国が認定する制度です。
経済産業省と日本健康会議が主導して2016年度にスタートし、現在では「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」に分かれて毎年認定が行われています。
中小企業にとってのこの制度の魅力は、単にロゴを使えるだけではありません。
認定を受けることで企業としての信頼性やイメージアップにつながり、採用活動でのアピール材料になったり、地域や金融機関によっては補助制度や融資の優遇措置などを受けられる場合もあります。

そして2025年度は、この認定制度が始まって9回目の実施となりました。
今年度も多くの企業が認定されましたが、中小規模法人部門ではなんと「19,796社」が認定を受けています。
これは前年より約3,000社以上も増加しており、健康経営への関心が全国の中小企業に着実に根付いていることを示していますよね。

中小企業に広がる健康経営の波:認定数・地域・業種の広がり

中小企業による健康経営の取り組みは年々加速しています。
制度が始まった2017年は認定数が300社台でしたが、それ以降毎年右肩上がりに増え、2024年には1万6千社超、2025年にはついに2万社に迫る勢いとなりました。
このような拡大の背景には、「特別な企業しかできない取り組みではない」という認識の広がりがあります。
たとえば「健康診断の再検査率を上げる」「禁煙支援をする」「長時間労働者への面談を徹底する」といった、実行しやすく効果的な取り組みが評価されており、社員数10名未満の小規模企業でも認定を受けているケースが多数あります。

地域別で見てみてみると、大都市圏はもちろん、地方にも急速に広がっています。
たとえば東京都や愛知県、大阪府といった都市部ではそれぞれ1,000社以上が認定を受ける一方で、地方でも福井県や滋賀県、奈良県、和歌山県といった県でも前年からの認定社数が大きく増加しています。
全国47都道府県すべてで前年より認定企業が増加していて、まさに「全国規模での意識改革」が進んでいる状況です。

さらに業種別に見てみても、多様性見えてきました。
製造業、小売業、建設業、IT、介護・医療、飲食業など、どんな業種であっても「従業員の健康を守りたい」という思いがあればスタートできるのが健康経営の魅力です。
自社の業種に特化した成功事例も全国で数多く生まれており、同業他社の取り組みを参考にしやすい点も導入のハードルを下げています。

新設「ネクストブライト1000」とは?2025年度の制度変更点

新設「ネクストブライト1000」とは?2025年度の制度変更点
新設の「ネクストブライト1000」とは?2025年度の制度変更点は?

2025年版では、中小規模法人部門において新たな仕組みが導入されました。
それが「ネクストブライト1000」という称号です。
これは、すでにある「ブライト500」に次ぐ“次点”の位置づけとして、特に優れた取り組みを行っている中小企業1,000社に与えられる新称号です。

これまでは、認定を受けた企業のうち上位500社には「ブライト500」という名誉が付与されていました。
しかし、「あと一歩届かなかった企業にもスポットを当ててほしい」という熱い声を受けて、新たに次点枠が設けられたかたちです。
この制度ができたことで、「ブライト500はまだ難しいけれど、次の目標を持ちたい」と考えていた企業にとって、認定を励みにしたさらなるステップアップの道が開けました。
企業広報や採用、地域でのPRなどにおいても「ネクストブライト1000に選ばれた企業」という実績は非常に有効となります。
もちろん、通常の健康経営優良法人の認定だけでも大きな価値がありますが、このような称号制度があることで、企業の継続的なモチベーションアップにもつながりますよね!

中小企業でも取り組める評価ポイントとは?

中小企業でも取り組める評価ポイントとは?
中小企業でも取り組める健康経営の評価ポイントとは?

健康経営優良法人に認定されるためには、いくつかの評価項目を満たす必要がありますが、中小企業部門では「現場で実行しやすいかどうか」が考慮された基準が用意されています。
評価項目は大きく以下の5つのカテゴリーに分かれています。

▷経営理念と方針の明確化
経営層が健康経営への取り組みを社内外に発信しているかどうか。
会社のHPや社内報などに健康への方針を明示するなど。

▶推進体制の整備
健康経営を進めるための担当者や委員会などの体制が整っているか。
小規模事業所では、担当者を兼任でも可とされています。

▷施策の実行と工夫
定期健診の実施・再検査の勧奨、ストレスチェック、長時間労働者へのケア、運動習慣づくり、喫煙対策などが行われているか。

▶評価と改善のしくみ
取り組みの成果を社内で共有したり、次年度への改善を図っているか。
PDCAサイクルの実施が評価されます。

▷法令遵守とリスクマネジメント
安全衛生法の遵守、感染症対策、病気と仕事の両立支援、ハラスメント防止などの対応があるか。


これらの項目は、決して大企業だけのものではありません。
実際に、少人数の企業でも「社員の健康を考えて、できることからコツコツやってきた」結果、認定に至った事例はたくさんあります。
取り組みの工夫やアイデア、社員ひとりひとりへの思いなどが大きな力となり、認定へとつながっているのです!

健康経営を実践する企業の成功事例とこれから

健康経営を実践する企業の成功事例とこれから
健康経営を実践する企業の成功事例と今後の展望

認定を受けた中小企業の事例には、参考にしたいヒントがたくさん詰まっています。

ある製造業の企業では、社長自ら毎朝社員と一緒にラジオ体操を行い、その後「健康メモ」として体調や気づきを共有する取り組みを始めました。
その結果、社員間のコミュニケーションが活性化し、欠勤率も減少したそうです。

別の建設業の会社では、年に1回「健康週間」と称して、ウォーキングキャンペーンや禁煙チャレンジ、健康的な社食サービスの導入などを行っています。
これが社員の楽しみになり、健康意識も自然と高まったといいます。 

さらに、IT企業のなかには、社員のメンタルヘルスケアとして、月1回のカウンセラー面談を導入している企業もあります。
オンラインでの相談が可能な体制を整えることで、若手社員の離職率が大きく改善されたそうです。

こうした事例を見ると、「健康経営」とは特別なものではなく、その企業の風土や人数に合ったやり方で取り組めば十分に成果が出せるということがわかりますね!

今こそ中小企業が「健康経営」で選ばれる時代へ

今こそ中小企業が「健康経営」で選ばれる時代へ
これからは中小企業が「健康経営」で選ばれる時代に!

健康経営優良法人2025では、中小企業の認定数が過去最高を記録し、制度の浸透と共に、健康経営が「やって当たり前」と言われる時代に突入しています。
また、人的資本経営やESG経営といった新たな経営トレンドの中でも、「従業員の健康」は重要な指標となっています。これは大企業だけでなく、地域や業界を支える中小企業にとっても同じです。
社員が元気で安心して働ける職場は、自然と生産性が上がり、離職率が下がり、外部からも「信頼される会社」として評価されます。

今、企業が生き残るためには「売上」だけでなく、「人を大切にする姿勢」が求められています!
健康経営優良法人の認定は、その姿勢を形にして社会へ伝える大きなチャンスです。
難しく考えすぎず、「できることから始めてみる」。
それが中小企業にとっての健康経営の第一歩ではないでしょうか。
社員ひとりひとりの『笑顔』のために、そして企業の未来のために、今こそ健康経営に取り組んでみてはいかがでしょうか。