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これまで東洋ケアサービスでは、毎年健康経営に継続して取り組む中で、食事補助や運動機会の整備などの施策を積み重ねてきました。
そうした取り組みの中で、最近あらためて向き合うようになってきたテーマが、従業員の心の健康です。
体の健康と比べると、『心』は目に見えにくく、何をすれば良いか分かりにくいと感じてきた部分でもあります。
2025年4月、経済産業省から「健康経営における心の健康投資・実践ガイド」が公開されました。
このガイドは、産官学の知見をもとに、心の健康への投資の意義や進め方をまとめたものです。
心の健康への取り組みは大切だと分かっているけれど、どこから手をつければいいか分からないという声は、多くの企業の担当者から聞こえてくる共通の悩みではないでしょうか。
今回は、このガイドを参考にしながら、心の健康を健康経営の一部として、日常の中で無理なく続けていくためのヒントを整理してみます。

健康経営において心の健康への関心が高まっているのは、職場を取り巻く環境が大きく変化してきたことと無関係ではありません。
働き方の多様化や業務の複雑化、そして人間関係のあり方が変わってきたことで、従業員が感じるストレスの種類も変わってきています。
厚生労働省の調査では、仕事や職業生活に関して強いストレスを感じている労働者の割合は、なんと『約8割』にまで上ることが示されています。
これは、心の健康が一部の人だけに関わるテーマではなく、職場全体で向き合うべき課題になってきていることを意味します。
特に5月の連休明けは、気持ちの切り替えが難しく、体調や気分の変化を感じやすい時期でもあります。
新しい環境への適応が続く中でのこうした変化は、本人が意識する前に積み重なっていくことがあります。
心の不調は、気づいた時にはすでに休みが必要な状態になっていることも少なくありません。
だからこそ、不調になってから対処するのではなく、日常の中で心の状態を整えていく視点を持つことが大切です。
健康経営においても、これまでの取り組みは身体面の健康管理が中心になりがちでした。
心の健康への投資を後回しにすることで、仕事への意欲や集中力に影響が出やすくなることも、現場の実感として感じるところです。
心と体は切り離せないものであり、どちらか一方だけを整えれば良いというものではありません。
今の時代の健康経営には、心の健康も含めた全体的な視点が求められています。

経済産業省が2025年4月に公開した実践ガイドでは、心の健康への投資を人的資本への投資として位置づけています。
従業員ひとりひとりの心の状態を整えることは、企業にとってコストではなく、長期的な価値をつくる取り組みとして捉え直すことが求められているということです。
ガイドの中でも特に注目したいのは、心の健康への取り組みを、個人の努力に任せるのではなく、企業として環境を整えていくという視点です。
「本人が頑張ればいい」という考え方では、不調が深刻になってから表面化しやすく、周囲も対処しにくい状況をつくってしまいます。
企業として何ができるかを考えることが、健康経営の土台となっていくのです。
さらに、心の健康の取り組みを段階的に進める考え方にも注目してみましょう。
まず現状を把握することから始め、課題に応じた施策を選んで、継続的に振り返りながら改善していく流れです。
難しいことを一度にすべてやろうとするのではなく、今できることを一つずつ積み重ねていくことが、長く続けるための現実的な方法です。
取り組みの内容として、相談しやすい環境を整えること、不調の早期発見につながる仕組みをつくること、職場の人間関係のあり方を見直すことなどが挙げられています。
どれも特別なコストや大がかりな仕組みが必要なものではなく、日々の職場のあり方から見直せることばかりですよね。
小さなことを大切に積み上げていくことが心の健康にも重要な課題となっていくのです。

心の健康を職場で整えていくためには、大きなイベントや一時的な施策よりも、日常の中で続けられる小さな工夫を積み上げていくことの方が、実感として続きやすくなります。
たとえば、業務の合間に少し席を立ってリフレッシュタイムを設けること、昼休みをしっかり取れる雰囲気をつくること、困ったことを相談しやすい関係性を日頃から育てておくこと。
特別な準備なく始められることが、実はたくさんあります。
こうした日常の積み重ねが、心の余裕をつくる土台になっていきます。
管理職や経営層の関わり方も、心の健康づくりには大きな影響を持ちます。
「最近どう?」といったひと言の声かけや、体調が優れない時に無理をしなくていい雰囲気をつくること、頑張りに気づいて言葉にすること。
特別な研修や制度がなくても、こうした日常のコミュニケーションが、従業員の安心感に直結します。
職場の環境という点でも、働きやすさに影響する要素を見直すことも実は心の健康に関わってきます。
休憩スペースの使いやすさ、業務の量や優先順位の調整、一人で抱えすぎない仕事の分担など、日々の働き方の質を少し整えるだけで、気持ちの余裕が生まれやすくなります。
他にも食事補助を通じた昼食の充実や、コミュニケーションが生まれやすい環境づくりを続けていく中で、こうした取り組みは心の整え方にもつながっていくのです。

心の健康への取り組みを、個人まかせではなく職場全体で支えるためには、仕組みとして整えていく視点が大切になります。
個人がいくら心がけていても、職場の環境や人間関係の雰囲気が変わらなければ、続けることは難しくなります。
まず取り組みやすいのが、相談先の「見える化」です。
何か困ったことがあった時に、誰に、どう相談すれば良いかを明示しておくことは、心の不調が深刻になる前のセーフティネットとして機能します。
産業医やEAPなどの外部のサポート窓口があれば、その存在を定期的に社内で周知することも大切です。
また、ストレスチェックの結果を、単なる義務で終わらせないことも重要です。
結果を経営層や担当者がしっかり受け止め、職場環境の改善につなげていく意識を持つことで、従業員も自分の声が届く実感を持ちやすくなります。
さらに、心の健康についてオープンに話せる機会をつくることも、長期的な文化の醸成につながります。
健康経営を進める中で、身体の健康と同じように心の話題を普通に出せる雰囲気が職場にあると、早めに気づき、早めに動けるようになります。
一人ひとりが自分の状態に気づきやすくなるセルフケアの知識を共有する機会を設けることも、職場全体の取り組みとして大切です。
心の健康に関する情報は、『知っている』だけで受け止め方が変わることがあります。

心の健康への取り組みを健康経営の一部として継続するためには、特別なことをしようとするより、今ある日常の流れに無理なく組み込んでいくことが長続きするコツです。
まず大切なのは、取り組みを誰かに任せきりにしないことです。
経営層が方針として示し、現場の担当者が施策を進め、従業員一人ひとりがセルフケアの意識を持つ。
この3つがそろって初めて、職場全体の心の健康を支える環境が整っていきます。
振り返りの機会を持つことも欠かせません。
取り組みが職場にどんな変化をもたらしているか、どこが続けにくいかを定期的に確認することで、施策を現場に合った形に育てていけます。
完璧な仕組みをつくることよりも、小さく始めて少しずつ続けていく姿勢の方が、現場には根づきやすくなります。
心の健康は頑張る人を守るためだけではなく、職場全体で「ここで働き続けたい!」と思える環境のための土台となります。
私たちも健康経営に取り組む企業として、心の健康をこれからも日常の延長にある取り組みとして育てていきたいと思います。
健康は毎日の食事から小さくコツコツ整えるのと同じように、心も毎日の積み重ねの中で健康になっていき、その取り組みが将来の企業にとっての大きな投資になっていくのでしょう!
おいしい食事で心の健康経営!
ESキッチン【オフィス社食サービス】
https://es-kitchen.biz/
【参考】
経済産業省「健康経営における『心の健康』投資・実践ガイド」
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kokoronokenkojissenguide.pdf
厚生労働省「令和5年 労働安全衛生調査(実態調査)」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/r05-46-50b.html